欧文・英語フリーフォントの問題点
ネット上には英語・欧文のフリーフォントは検索すると世界中のデザイナーさんがデザインした英語の欧文フォントが無数にあります。どのフォントを使ってWebデザインしていくかは日本人のデザイナーにとっては難しい問題です。
日本語の書体デザインがおかしいと、私たち日本人は敏感にきがつくことができます。例えば海外の商品に印刷されている、どこか違和感を感じる日本語書体。間違ってはいないのですが、なんか変?と感じた経験あるデザイナーさんは多いのでは?外国の方の漢字でいれたタトゥーとかもそうです。どうしても母国語意外の書体のデザインは直感的、感覚的に「おかしい」と感じるのは難しいことのようです。日本人にとってはアルファベットのフォントがそれにあたりますね。
それでは一番Web業界のデザイナーさんが今一番使っているフリーフォントといえば、Google Fonts。最初にGoogle Fontsを見ていきましょう。
Google Fontsの現状
一番有名なフリーフォントはGoogle Fontsですが、こちらはクオリティはまだまだこれからの状況でグラフィックデザインと一緒に書体デザインが歴史的に発展していた頃に開発・デザインされた有名なフォントを元に似ているフォントが提供されています。もちろん新しい書体もありますが、Google Fontsが利用されている最大の要員は無料で安定しているからプロの仕事の現場でも利用されています。
有名書体「Helvetica、Futura、Garamond、Optima等」様々な有名書体の提供はないですが、似たフォントは提供されています。これらの有名書体は有料サービスにてWebフォントから、普通のフォントは購入することによって利用できます。世界中のフォントベンダーが権利を持っているので無償提供というのは難しい状況です。
Webフォントについて
特にWebフォントを実装する際には無料で実装できるというサービスはGoogle Fontsが登場する頃はまだすくなく、特に安定・信頼といった方向から考えると今でもGoogleを超えるサービスは多くはない状況です。
デザイナーは似たフォントは使いたくない
Web業界ではコーディング時のWebフォントの実装と仕事の予算から考えると、当初は似たフォントで妥協するしかない状況でした。しかし、やはり似ているフォントでデザイン・コーディングするのは、あくまでも妥協した方法。Webデザイナーにとってはストレスを感じる解決方法です。予算の少ない仕事やプロジェクトでは有料のフォント、有料のWebフォントの導入は難しい場合も多いので、そこでGoogle Fonts(無料で利用できたので)が世界中のWeb業界で利用されるようになりました。
しかしそんな中、、、ある大手企業がそんな状況を大きく変えました!
フォント業界を揺るがしたAdobe Fonts
そんな中、Adobeが開発したフォントサービス「Adobe Fonts」がWebデザイン業界に大きな影響を持ち始めました、Adobeのアプリケーションユーザーにむけて追加料金なしで相当数のフォントを利用できるサービスを始めました。歴史的に有名な欧文フォントも多数利用できます。しかもデスクトップにもダウンロードできIllustrator、Photoshop等のアプリケーションでデザインする際に普通のデスクトップフォントとしても利用できたり、さらにWebフォントとしても利用できるサービスを提供開始したのです。
「ほぼ無料」というインパクト
現在、Webデザイナーが有名書体を利用するにはAdobe Fontsが一番便利な状況です。アプリケーションの使用料は必要ですが追加料金がかからないので、ほぼ無料で有名書体を利用できるようになりました。フォントの他しっかりWebフォントも準備されているので仕事に導入しやすいのも他社と比較すると大きなアドバンテージです。
海外のスモールフォントベンダーの次の一手
それでは次に大手ではなく、小さな会社を見ていきましょう。海外の小さなフォントをデザイン・開発・販売している企業は、どうしてもフォントのライセンスの販売による売上が重要になっています。日本語書体と違ってアルファベットで構成されている欧文フォントは文字数が少ないので、実際に販売される書体の種類は既に無数といってもいいほど販売されたり、フリーフォントとして配布されているのが現状です。(日本語は漢字の種類が多いのでは日本語フォントをデザインして販売することは簡単ではないのです。)
そこで小さなフォントベンダーさんは、オフィシャルでフリーフォントを開発し配布するようになりつつあります。フリーフォントで自社のブランド・サービスをデザイナーに認知してもらい有料フォントの購入へ誘導しようと挑戦しています。昔から1種類か2〜3種類のフリーフォントを配布している企業は多数ありましたが、Adobe Fontsの影響でフォントベンダーがハイクオリティのフリーフォントを開発、配布する流れが加速しているように見えます。今後どうなるか分かりませんがGoogle Fonts以上にAdobe Fontsが与えた業界へのインパクトはガラケー時代を終わらせたiPhoneに代表するスマートフォンのようとも言えるかもしれません。
日本の企業で例えるとモリサワやフォントワークスがフリーフォントを多数無料配布しているようなイメージでしょうか?
そんな状況は日本では想像つきませんが、海外では確かにおきています。
ITFによるフリーフォントサイト「Font Share」
Indian Type Foundryは2009年にインドで設立されたデジタル・タイプ・ファウンダリーですが、こちらもフリーフォントを「Font Share」というサイトで多数配布しています。個人・商用利用問わず高品質なフリーフォントを無料で利用できるので気になるWebデザイナーさんは是非チェックしてみてください。
Font Share:https://www.fontshare.com/
ITF:https://www.indiantypefoundry.com/
Adobe Fontsについて
好きに選べる、好きなだけ使えるフォントサービス
Adobe Fontsフォントサービスでは、400を超える日本語フォントを含む、20,000以上の高品質なフォントを、印刷、 web、映像などの制作物に使用することができます。Adobe FontsはすべてのCreative Cloudプランに含まれ、追加料金なしでご利用できます。
https://www.adobe.com/jp/creativecloud/information/fonts.html
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