【写研の書体って?】2024年より順次リリース!モリサワ フォントの共同開発で株式会社写研と合意


みなさんこんにちは。文字が好きなウミノといいます。今年2021年1月18日にデザイン業界に大きなニュースが流れたのでシェアしたいとおもいます。
それは、あの「写植時代」に利用されていた「写研」の書体がデジタルで開発され、3年後の2024年からグラフィックデザイナー、Webデザイナーの方が仕事で利用できるようになるということです!まだ、3年先の話ですが、日本語フォントの選択肢が大きく増えることになりそうです。

書体の歴史を少しだけ解説!

Good Web Designを見ていただいている若い方や20代、30代のWebデザイナーさんやコーダーさんは「写研」「写植」という知らないワードが出てきたのではないでしょうか?「写研」は会社名。「写植」は当時の技術です。少しだけ解説したいと思います!

写植とは?

そもそも「写植」を知らないデザイナーの方も多いのでは?写植とはまだMACでデザインをする前の時代のころに、文字を組むために写植という技術が利用されていた時代がありました。写植とは「写真植字」の略。活字を用いず、文字板からレンズを使って一字ずつ感光紙またはフィルムに印字して、印刷用の文字を作っていた時代があったのです。

もちろんその文字盤にはきちんとデザインされていた日本語の書体があったのですが、それを開発していたのが写研という会社です。写研は写真植字時代に様々な書体を開発していました。

写植については、ここを読む!

言葉で説明してもイメージしずらいと思いますのでこのへんの技術的なことを詳しく解説していただいている方がいらっしゃったのでこのリンク先を(写植と印刷文字のお話)読んでください!分かりやすく解説してくださっています。

写植からフォントへ

写植はデザイナーとは別に文字を組む職人さんがいて、デザイナーが文字を組むのではなく、デザイナーの指定のもと職人さんが文字を組んでいた時代がありました。

時が流れ、MACが普及しパソコンでデザインデータを作る時代になると、今みなさんが使っているデジタルの「フォント」と呼ばれる書体が普及したのです。時代の流れで写真植字という技術や文化は急速になくなっていきました。多くの職人さんが職を失ったようです。また、写研の書体はデジタル化されず、MACでは使えない状況が生まれました。写研の書体が仕事で使えなくなることを嘆いていた、当時活躍していたデザイナーさんたちは多くいたようです。

モリサワでフォントとして復活!

そんな流れで写研の書体が利用できない状況が生まれ、代わりにモリサワ、フォントワークス、ダイナフォントといったフォントベンダーさんが代わりに日本語書体を開発、提供するようになりました。このような時代背景の中で突然、写研の書体がモリサワから2024年より順次リリースされると今年の1月中旬に発表されました。当時の写植を知るデザイナーやアートディレクターさんにとっては相当大きなニュースらしいです!!!ちなみに私は残念ながら写植をリアルタイムで知らない世代ですが、、、文字好きがこうじて写研の書体には興味はあったので、2024年が楽しみです。

写研の書体って、どんなデザイン?


写研がどのような書体を開発していたのか?知りたいという方もいると思うので書体見本帳を探してみましたが、残念ながらAmazonでは売り切れでした。(https://amzn.to/2N74wzs)ゴマブックスより「字の見本帳―文章を美しく見せる書体のスタイルブック」という写研の書体見本帳が1993年刊行されています。

困った時はGoogleの画像検索!

28年前の書体見本帳だから在庫がないのも仕方ないです。興味ある方は古本屋さんで探してみてください!
もちろんGoogleで「写研 書体」で画像検索すると色々でてくるので興味あるデザイナーさんはご自身で検索してください!
それでは3年後を楽しみにしていましょう!最後まで読んでいただき有難うございました。

参考URL

写植と印刷文字のお話
モリサワ OpenTypeフォントの共同開発で株式会社写研と合意
株式会社写研

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最終更新日:
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